2016 May

仕事部屋を2階から1階へ引っ越しました。 もともとピアノ部屋として防音している部屋を自分が海外へ長きにいた間に、家の者が違う目的に使用していたため使用不可になっていた部屋へ戻ってきました。久しぶりの生ピアノを弾いてみようとしたら、調律=チューニングがぐちゃぐちゃに狂ってしまっていました。通常よく弾く人で1年に1度、一般的にも2〜3年に1度は調律をしなければチューニングが狂ってしまいます。

ピアノもギターなどと同じ弦楽器だから当然と言えば当然なんですが、

ピアノの場合、ギターのように自分で調律をすることはできません。

専門の技術を要し専用のレンチを使い調整をしていきます。

過去にその場にいて作業を見させて頂いたことがあります。

ギターなどは現在、電子チューナーというものを使い弦を弾くとメーターが動いて音の上下を教えてくれるものを使うのが一般的です。

しかしピアノの場合はオーケストラの弦楽器と同じように耳で全てを行います。

その方法は始めにAの音だけを音叉で合わせたら後は88の鍵盤の音を

耳で合わせていきます。具体的にはオクターブと5度のハーモニーで合わせるようです。そもそも現代の音楽は純正律ではなく、12平均律を使用するため1音、1音を機械で正確に合わせても、キーが変わると成立しなくなってしまいます。1オクーターブの中で5度のハーモニーというのは特別に綺麗に響きます。A=ラを合わせたら、その5度上のミを同時に弾いて綺麗なハーモニーになるように合わせ、次に合わせたミとシを同時に弾いてシを合わせるという気の遠くなる作業を約1時間で仕上げます。

まさに神業の領域です!!!!